学問

漫画を描くには見えないものを見る力が必要

漫画を描くには、見えるものだけを表現できればよいわけではありません。
例えば、心を描こうとしても、形があるわけではないのです。
学術的に言えば、「形而上」の存在であり、概念上のものだそうです。

コトバングを調べてみると、
1.形をもっていないもの。
2.哲学で、時間・空間の形式を制約とする感性を介した経験によっては認識できないもの。超自然的、理念的なもの

となっています。

宗教や思想、社会、を意識せずに人間ドラマを描くことは不可能だとおもっています。しかし、そういう存在を認識せずにストーリーを考えたとしたら、自分の周りの世界か妄想しか表現できないでしょう。

だからこそ、学問が必要だと思っています。大きな分類では、人文科学と社会科学の分野です。そして、より高度な専門分野を扱うならば自然科学も必要でしょう。

例えば、軍事ものを描こうと思えば、多種多様な兵器が登場します。その薀蓄を語ろうと思えば、物理や化学の知識も少なからず必要になるでしょう。

もし、10代で漫画家になったとしたら・・・。人文科学、社会科学、自然科学に対する知識がほとんどなかったら、表現できる幅が、おそらく学園モノか家庭内の事情くらいの世界観くらいになってしまう可能性が高いのではないでしょうか?

もちろん、例外もあり、10代で漫画家になった後も、人文科学、社会科学、自然科学らの学問的要素を読書から学ぶことも可能だと思っています。

私の場合は、スピーチライターから人文科学、社会科学の分野を集中的に学んで、知識を増やしています。スピーチライター曰く、その勉強会は「文系大学院レベル」らしいです。なので、凡人の私がついていくのは非常に困難です。

もし、デジタル漫画家育成会のメンバーが増えれば、特別講座を開いてもらって、もっと基本レベルの勉強会を開いてもらうことも可能になるでしょう。

Saitoon.