儲からないよ。
さて、この質問をする人の宗教観、思想を分析してみようと思う。
「いやいや、宗教なんてやってないよ!」
こう返答する人もいるだろう。その時点で、宗教学的理解はゼロと言って良い。
日本人が宗教音痴と言われ、三大宗教を理解している人から見れば、「蛮族」「悪魔」と分類されてしまう理由でもある。
軸がないので、正義か空気のように入れ替わるからである。
宗教とは、一言で言えば「この世界の定義」である。
その定義に従って、人々は生活をしている。
言葉を使う以上、定義がある。人間以外の動物にはそれがない。
つまり、生活している以上、何らかの宗教が介在することになる。
その生活に根ざした言葉を自然に発することになる。
息をするように、特定の言葉を使う。
進化論を信じている人は、「神がいないという宗教」をベースに生活していることになる。
本題に戻ろう。
最初の質問である。
「そもそも、漫画描いて儲かるの?」
この質問をする人の宗教的本質、つまりこの世界の定義は、金でできている。
だからこそ、質問が儲かるか否か?
そこにフォーカスされる。
オートフォーカスである。
息をするように、フォーカスされるのである。
ただし、金は卑しいとおもっている場合は、表面上を言葉や態度で飾り立て、自分を偽っているので、そういう人間だと指摘されると、劣化のように怒り、本性を現す。
こういう人間の本質は、「世の中、金」という定義で生活設計がなされている。しかし、力がないので、金の世界で不満を抱いて生きている。
だから、楽して儲かる事柄を無意識に探している。
そいういう言葉も、自然と出るのである。
基準が金なので、金の多い少ないで、正義が変わるということだ。
別の言い方をすれば損得で正義と悪どちらにも傾く。
さて、クリエイターというのは、儲かる、儲からないという、金を価値基準とした定義では動いていない。
楽しい、続けたい、それには、よりよい物を作り結果として金を稼いで、さらに良い物を、価値のある物を作って、人々を感動させたいと思っている。
なので、「世の中、金」という定義で生活レベルを上げたければ、漫画を描くより、金融の世界で勝ち残ることをおすすめする。
ただし、金融の世界は、魑魅魍魎が跋扈する魔界である。
ゴールドマンサックスや、マッキンゼーのような企業で戦うスーパーエリートに勝てるだけの頭脳が必要だ。
だから私は、そこそこ稼いでやりたいことをやったら良いんじゃないの?
それが社会に評価されれば、継続することに価値を感じることができるだろう。