ノウハウ

超簡単なストーリーの考え方

どうも日本にいると、シンプルなストーリーを考えることが難しい。
なんだかんだで、複雑でなければならないという呪いがあるのではないかと思うくらいだ。

ということで、ひとつ例を出したい。
下記は、ファミコンが登場した初期のゲームのストーリーである。

Wikipediaより引用

198X年、突如カリブ海に現れた謎の次元侵略者「バンゲリング帝国」は、カリブ海一帯を地球の空間から隔離した。内部から脱出する事も、外部から侵入することも不可能な異次元空間に取り残されたアメリカ第2艦隊は、謎の発光現象によりバンゲリング帝国の尖兵と化してしまう。
いまやカリブ海は地球侵略用兵器の生産拠点へと改造され、多数の航空機や陸上兵器、最新鋭のQ型戦艦などが人類に牙を剥こうとしていた。
司令官ジミー・ハーディーの迅速な判断により、唯一バンゲリング帝国の支配を逃れた最新鋭空母「R・レーガン」は、ただ一隻でバンゲリング帝国への反撃を開始。わずかに5機のみ残された新型攻撃ヘリがバンゲリング帝国の拠点を破壊する為に飛び立った。

という短い導入部分。
この文章の中に、世界観、敵の状況、主人公達の状況、目的、制限等が書かれている。

実はこれくらいの少ない情報量で十分だったりする。
これをプロットやネームを作り漫画にしていく。

王道のストーリーは、曖昧な記憶から引っ張り出して、ヒーローズジャーニーより参考にすると、こうなる。記憶が曖昧なので若干の違いはあると思う。

①日常
②冒険の誘い
③拒む主人公、非日常へ
④強力なライバルの登場→やられる
⑤師匠の登場
⑥仲間の登場
⑦試練
⑧ライバルを倒す
⑨報酬を得る
⑩脱出する
⑪危険が迫る
⑫日常生活へ

単純に、当てはめていくとプロット(あらすじ)になる。
そこにコマ割り(下書き)していくと、ネームになる。

私の場合は、この通りにやると、つまらなくなるので、
いきなり作りながら、伏線を都度入れながら、臨機応変に変えていく。

例えるならば作曲のように。
ドラムパートを作る。
ベースを乗せる。
メロディーラインを考える。

ギッチギチにつくると、パーカッションや調整が難しくなる。
だから、緩く隙間を空けながら作る。

それにちょっと近いんじゃ無いかと思う。

これでも、映画とかにすると2時間分になる。
単行本だと1~4冊くらいだろうか?
300ページだと、合計1200ページくらいになる。

つまり、映画一本分でもたいした量になる。
だから、どれだけ削るか・・・削った中におもしろさを入れるのは至難かもしれない。

しかし、それは商業ベースの事情で有り、電子書籍ならそんな制約は無い。
ダラダラだろうが、ソコソコのものであれば、強烈なファンならば見てくれる。

そうすると、量は気にせず、コツコツ描いていくと言う方法もある。

どうあれ、どんな手法も絶対と言うことは無いので、いろいろ実験して貰えればと思う。